「社会を変える」お金の使い方

「社会を変える」お金の使い方
駒崎弘樹 著(英治出版)
先日素晴らしい先輩に薦められた駒崎さんの本を読んでみました。
結果としてはバッチリ私もやりたい方向性と同じで、更に事業計画に「弊社の企画するイベントを通じて、その土地のNPOの広報活動・寄付支援(直接的ではなく)」も加わりました。
こちらの著書から抜粋しながら駒崎さんの言いたいことをまとめました。
・「寄付税制」
欧米では実施されている寄付をすると税制上、損金として算入されます。この仕組みがあれば、公共を支える自治体や国に「税」として納めるか、もしくは公共を支える民間主体であるNPOに「寄付」として社会投資するかを、市民が主体的に選択できるのです。これによって市民は納税者としての意識を強く持ち、寄付がきちんと使われているのか、という感覚を強く持つ事になります。ひいてはそれが、国家をきちんと監視し、意見を述べていく「参加する民主主義」の建設へとつながっていくのだと思います。
・「行政がより良く機能する」
日本は先進国で最悪の対GDP債務残高。その中、地域の問題は増え、費用はかさむ一方、公務員の数は国が決めているため増やせない。その分をNPOが公務員より安いコストでやり、税金も多少減ってもペイできる。公務員は自分達にしかできない、警察や下水道管理、治水や選挙の準備などに集中する。
あとは、寄付をより深く知るための用語集で面白いのがあった↓
「カセギとツトメ」
江戸時代には仕事という意味の言葉が二つあったという。ひとつは「カゼギ」。これは「稼ぐ」の意味であり、日々の収入をもたらす仕事を指した。しかし「カセギ」だけをやっている人間は、一人前とみなされなかった。火事の消火活動や看病など、共同体を維持する活動、すなわち「ツトメ」をしっかりやっていないと、認められなかったのだ。現代においては「仕事」と言った場合、もっぱら「カセギ」を指している。これは現代化に伴って我々の共同体を維持する「ツトメ」を、国家に「お任せ」し続けてきたゆえであろう。
たしかに今日本に必要なことは、地域に沿った「ツトメ」なんでしょうね。
地域に密着したNPOが数を増やし、活動が継続できる世の中は素敵ですね。
何とか税制も少しは寄付税制を改革する日がくれば良いのに。まっ、少しは始まっていますが。
結局は中央が握リすぎている力を地方に分散できないものかとなってしまうのですが。
尊敬する自然エネルギーを研究している知人もエネルギー問題も地産地消が大切と言っていました。
全て答えはでているのにまだ進まない。けど何か世の中が変わるかも知れないと思う希望があるのは感覚人間の私だけでしょうか。
とりあえず、私も周りの共感しているみんなとできるツトメを実践していきます。

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